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【読書メモ】森川亮著「シンプルに考える」

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著者の森川亮さんは、LINE株式会社の元CEO。世にLINEが出て、流行ったのも森川さんの考えによるかもしれない。ということで、森川さんの本を読んでみました。本自体は、数ページで終わる話が約40個。話自体も経験談が多く、なぜそう考えるのかが、それこそシンプルに説明していますので、読みやすい本です。

会社にとっていちばん大切なこと

この本では会社にとっていちばん大切なことを「ユーザーが本当に求めているものを提供し続けること」と言っています。
それがなければ、利益もでないし、社員も幸せにならないからという点は確かにシンプルです。
この考えに基づくと例えば、「ライバル企業と戦わない」し、「ライバルサービスとの差別化を狙わない」という考えが導かれます。
すなわち、ライバル企業や競合サービスと向かい合ってサービスを作るのではなく、ユーザーと向かい合ってサービスを作りましょうということ。
ユーザーと向かい合って、サービスをとことん深堀したら、結果として、他社とは異なるサービスになるということだと思う。目的を履き違えるなということだろう。

仕事はしんどいもの

見城 徹、藤田 晋共著「憂鬱でなければ、仕事じゃない」を思い出すテーマでしたが、「ユーザーが本当に求めているものを提供し続けること」を主眼に置き、本当に良いサービスを突き詰めて考えるという作業はしんどいし、基本的に仕事は失敗できないからプレッシャーもあるし、まぁ、「仕事を楽しもうね」という感覚でいると、ちょっと続かないかなーと確かに思う。
しんどいけど、やり遂げた時の達成感とか報酬を味合うために頑張るのがお仕事だと思う点は同感です。
その状況が好きか嫌いかが「この仕事好き?」の回答になるわけであって、好きと回答した人は、Youtubeの「好きなことで生きていく」ことと同じになると思っています。

あのよくあることも必要がない

「事業計画を作らない」「ビジョンはいらない」「経営理念を明文化しない」「情報共有もいらない」。
この本では、企業における、いくつかの伝統的な慣習も必要ないと言います。
確かに、事業計画を作っても数ヶ月で意味がなくなってしまったり、
数年前に聞いた数年後のビジョンを思い返すとその通りになっていなかったり、
経営理念の唱和という行動の意味を理解していなかったり、
情報共有という名目でいろいろな情報を見て、理解して、意見を持たなければならなくなって、結局何しているんだろう?と思ったり、
いろいろと当てはまるかもなぁーと思い当たる節もあります。
しかしながら、これらの伝統的な慣習の疑問視は「ユーザーが本当に求めているものを提供し続けること」という目的を理解しているという前提が必要だと思います。
この本のいろいろな考えが「ユーザーが本当に求めているものを提供し続けること」から派生しているということがよくわかります。
これからいろいろ考えるときの参考にしよう。


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